LOVE&LIFE
「なんで僕がリア充のハグなんかみなきゃいけないのさ。」

頬を膨らました日向君が言う。

「我慢しな。ゆーくんが今癒されてるんだから。」

癒されてるって…。

癒されてるのは私の方なんだけどなぁ。

「ほら、着いたよ。」

圭さんがそう言って私達は車から降りた。

「Nono、ごめんねー。私迎えにいけなくて。」

「ううん、平気ですよ?」

私をギューッと抱きしめる早紀さん。

可愛い。

私が男だったら100%好きになってる。

「ありがとね、圭。」

「いーえー。どーいたしまして。」

やっぱり、2人は付き合った方がいいと思う。

カップルに見えるもん。

「Nonoちゃんには借りがあるもんで。」

「借り?Nono、圭になんか借り作ったの?」

「へ?」

借り…?

借りなんか作ったっけ?

むしろ、私が圭さんに借りを作ってばっかなんだけど。

「ほら、早く行かないと。遅刻しちゃうよ。」

私の背中をぽんと叩く。
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