LOVE&LIFE

「早く行こ。集合かかってる。」

「え、俺が言った褒め言葉無視!?」

褒め言葉?

そんなこと言ってた?

「なんか、不思議そうな顔してるね〜。早紀。あ、もしかして桐谷の事が気になって…」

「…はぁ?」

「ひぃ!!冗談だから!!怒んないでー!!とてつもなく怖い顔してるよぉ!!」

怖い顔…。

してるの?

無意識か…。

「綺麗な顔が台無しだよ?」

優しい声で言ったのは楠原。

「いや、別に綺麗じゃないでしょ。」

「美人さんだと思うけど…。」

「お世辞ありがと。」

「お世辞じゃないよ。ほんとだよ!!」

真剣に言う楠原。

初めてかもしれない…。

こんな真剣に言われたのは…。

「ありがとっ。」

「笑った……。」

「は?」

「今、笑った!!!小坂さん、今橘さんが笑った!!」

「うっそ。いつもは愛想笑いの早紀が…。明日雨降るよ!!!」

ひどいな。

笑っただけで…。

てか、笑ってたんだ。

無意識だな。完璧。