緋女 ~前編~
この男が親切で拾ってくれたかは、ものすごーく怪しい。
もしかすると、私は変態に拾われたのかもしれない。
あらためて男がとりあえず眠っていてくれていることを神に感謝する。
それに
これだけの宝石がついたベットを持つ金持ちで、山の奥に遊びに来る暇人だ。もしかして別荘かもしれない。そうじゃなくても、この家には他にも人がいる可能性がある。
今男の人には出会いたくない。
だがまずは女の人をなんとしても見つけたい。
いたら服をどうにかしてもらう。
その後からでもこの男と話すには遅くない。
そう思い、ドアのぶに手を伸ばす。
そしてそれを軽く押した。
ガチャ
ガチャ
ガチャ
___開かないドア。私は嫌な予感がした。