ハートに触っちゃダメです!
「おい、着いたぞ。」

と言う声に


「えっ・・

あ・・・」


寝たふりのつもりが爆睡してた私。



慌てて降りようとすると


「浅見は、このままここで待っててくれ。」


とか言ってそのまま自分だけ車から降りて行ってしまう丸瀬先生。


「待ってろって・・あの・・」



丸瀬先生のうちの前

車のエンジンはかかったまま。


だから

「すぐにどこかに出かけるのかな?」


訳も分からずに車内に取り残された私。



うららは?



後ろを見てもすでにいないし



何で?

二人だけで家の中に入って


数分後――――

いい加減待ちくたびれて車から降りようとしたところで


「待たせたな。」

「お待たせ~。」


とか言って戻って来た丸瀬先生とうらら。



何やら旅行カバンらしき物を手にしていて

それを後ろのトランクに積み込むと


「じゃ、行くぞ。」


え?行くってどこへ?



「浅見、シートベルト忘れてる。」

「あ・・はい。」


・・・って


「あの・・丸瀬先生」



私は、慌ててシートベルトをすると

すぐさま車が発進する前に丸瀬先生に


「どこに行くんですか?」


聞いた

けど


「そのうち分かるさ。」


とか言うだけの丸瀬先生。



そのうちって・・・今知りたいんですけど!




< 142 / 526 >

この作品をシェア

pagetop