ハートに触っちゃダメです!
「も~、光ったら意地悪なんだからぁ。

ともも心配しなくていいよ。」


と後部座席で言ううらら。



心配しなくていいとか言うけど


「じゃあ、うららどこ行くのか教えてよ。」



聞きながら後ろを振り向く私




私の目に飛び込んで来たのは



うららのメイク直し姿で


「何やってるの?」


朝もそれなりのメイクをしてた

けど


「メイク直し」


いや・・それは分かるんだけど



今のうららってば

いつも以上にメイクに気合い入っちゃってるし



「なにかあるの?」

「うんん、ただ、久々の凱旋だからぁ。」


手鏡

右から左から

と入念なチェックを続けるうらら


「・・・『凱旋』・・って?」


訳わかんないよ。

どこ行くの?なにが起こるの?



「丸瀬先生・・・」


かなり不安げな視線を丸瀬先生に送ったら


やっと


「うちだ。」

と一言。


「うちって?」


「だから、実家。

これから俺たちの実家に行くから楽しみにしてろ。」



ふぇ?

実家・・・



ど、どうして私が丸瀬先生の実家に?



何を楽しみにしていればいいのよっ!?




「ちょっ・・ちょっと待ってください!!」



ウソでしょ?どうなっちゃってるの?


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