ハートに触っちゃダメです!

「あの親父が・・ウソだろ?」


丸瀬先生は、信じられない様子のままでお店の事務所までやって来て


「なんで浅見を休ませて親父が店に出るんだよ?」

とか私に文句言って来る。



「今日は、特別な日なんですって。」

って

『特別な日』の内容も知らないけど


たぶん丸瀬先生のお父さんが“メイド”になるのが『特別』なんだろう


とか勝手に憶測して


私は、どんな感じかちょっとだけ『怖いもの見たさ』ってやつで



事務所にチラッと顔だけ出して、早速お店の方にお客として行ってみようなんて思って


「じゃ、丸瀬先生ガンバって!」



それだけ言ったら退散するつもりでいたんだけど・・・



着いた途端に


「絶対にイヤ~~~~~っ!」


って叫び声?



「・・・うらら?」



事務所の奥

更衣室になってるカーテンの向こうで



「イヤったらイヤだってば~~~~~っ!」



やっぱり・・

「うららだ。」


丸瀬先生もその声の様子に



「ちょっと見てくる。」


とカーテンの向こうへ・・・




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