ハートに触っちゃダメです!
「なんか“ハートの運命”とかそんなノリで付き合ったって上手くいくわけないだろ?」
分かるけど・・・
そんなこと・・・
「だいたい、小学生じゃあるまいし“ハートの運命の人”なんてバカらしこと高校生にもなって考えるか普通?
こんなのただのシールだろ?
“運命の人”とか言ってどうせ付き合っても数週間したら『間違いだった』とか気づくんだよ。
実際、浅見と俺は、教師と生徒だ。
あり得ねーだろ?」
丸瀬先生の言葉に心がズキンってなった。
「そ、そんなの付き合ってみないと分からないじゃないですか?」
何で・・そんなこと言っちゃってるのか私?
「付き合う?
ってかさあ、高校生の恋愛なんて子供のオママゴトの延長だろ?
恋だの愛だのって
ガキの言ってることなんか信じられるかって。」
でも・・・
けど・・
だけど
でも
その時の私
“運命の人”のことよりも
今の私たちの恋する気持ちとかを全否定されたみたいで悔しくて
丸瀬先生の言葉に反論したくて
「ただのハートのシール貼って、それを取っちゃった人が“運命の人”なんて
バカらしいですよね?
そりゃあ、丸瀬先生からしたら子供かも知れない
でも、私たちの今の恋する気持ちとか、そーゆうの全否定されたくないです。
今は今で、私たちだって一生懸命恋してるんです!」
「要するにだ、浅見は俺に惚れたんだろ?」
は?
何でそうなるの?