【短】流れ星に恋をした
「また昨日も会えなかったのか?」
朝からそんな友達の声
「あぁ。もうあの花屋には行かねぇのかもな…」
俺はなるべく、あの花屋の前を通るようにしている。
それでも彼女を見たことがない。
「そんなのわかんねぇじゃん!!つか…もし見つけたら、お前どうするつもり?」
「え…どうするって……」
そんなこと言われても。
また逢いたい…ただそれだけしか考えてなかったから、わかんねぇよ。
「とりあえず話しかけろ!!で…番号でもアドレスでもいいから、連絡先きけ!!」
「え?いきなり!?」
「バーカ。とりあえず自己紹介しとけ。いきなりとか怪しいにもほどがあるぞ!!」
「自己紹介…連絡先…」
俺は友達の言葉をリピートしてた。
こんなことが役に立つなんて、このとき全く思ってなかった。
友達の言葉がなかったら、今とは違う未来がきてしまった気がする…。