【短編】俺の彼女は宇宙一可愛い。

やっとお目当ての神社に着いた。

正午には着く予定だったのだが、もう長い針がほぼ真下を向いている。

「もー、きみがふざけるせいで、すっごく時間かかっちゃったでしょー!」

「お前が暴れるせいだろ、怪獣」

「なにおーう!やんのかこらぁ」

しゅっと拳を構える彼女に両手を挙げる。

降参ですよ、全く。

その勇ましい姿勢すら可愛くて、俺はもう降参です。


微笑ましげに目を細めているのがバレたのか、彼女はむーっと俺を睨んだ。

「ばかにしてるでしょー!」

ぽかぽかと殴られて俺は思った。

……降参って言ってるじゃん!

まあ、そんなところも可愛いのでオールオッケー。


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