もし、君のことが好きと言えたなら。
肘をつき顎を支えるも、うとうとしてしまう私を教壇に立っている先生が見つけ、
「よしじゃあ柵木ー、眠気覚ましにこれ解いとくかー」
その言葉で、クラスの皆の視線が一斉に隅っこに座っている私に注目する。
「えっ...と...」
先生の授業など子守唄にしか聞こえてなかった私は、もはや何処をやっているのかすら分からず...。
「...すいません...分かりません...」
と、言うので精一杯だった。
先生の溜息と、クラスの笑い声で一気に目が覚めた私は、ただただ赤面するばかりだった...。