白い狐は出会いの季節
真唯は一体何を抱えているのだろう。


やけに不良グループについて詳しいし、私と微妙に距離をとろうとする。


まぁ、今日初対面だし、しょうがない事かもしれない。


けど、


真唯のこともっと知りたい。


そう思ったのはついさっきだ。


私は大きく息を吸った。


「あ、あの桜井さん?」


真唯は戸惑った表情をみせる。


「あのね。真唯。聞いて。...おかしいかもしれない、けど!」


私は真唯の手をとった。


「え、え、え?さ、桜井さん!?」


「私、真唯のこと____。」


ぐううううううう。


遮ったのは、二人の腹の音だった。


「「あ」」


二人同時に顔を見合わせる。



「「...。」」


そして二人同時に顔が赤くなる。


「...ご飯食べよっか。」


「...はい。」
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