白い狐は出会いの季節
カッ!!!!
一気に眩い光と熱が僕らを照らした。
それは人工的な光だった。
「ねぇ、なんか照らされてるよね。」
後ろを振り向けば、大きい照明器具で倉庫と僕らを照らしている人影が見える。
「ま、まさか警察っ!?」
真唯が慌てる。
「いや、それは無いんじゃないかな?」
警察にしては人数が少ない。僕が今数えられる限り2.3人ぐらいしかいない。
「曇天メンバーの仲間...って訳でも無さそうだね。」
曇天のメンバーは全て高校生だと聞いたことがある。
でも、人影の近くには車が置いてあるし、なにより、
「真唯。警察よりもっと危険な連中かも。」
「へ?」
「銃を構えているのが見える。多分容赦なく撃ってくるよ。彼らは多分、曇天と絡んでいたマフィアかもしれない。」
「...!!」
「僕が合図したら壁に隠れるんだ。いくよ?いち、にの...さん!!!!!」
僕と真唯、同時に飛び退く。
そして、
バン!バン!
チュド、ドド...!
倉庫に響く銃声。
跳弾していろんな所に窪みができていく。
姿勢を低くしてチャンスを待つ。