白い狐は出会いの季節
「おい、なんだこいつ!!」
「待て!近づくなっ!!やめっ……。」
グシャッ。
グシャッ。
男2人の断末魔のあとに、2人の何が潰れた音が続いた。
あー。完全に嫌な予感しかしない。
多分結果的に助かったんだろうけど。
僕は驚きの連続に呆れながらもまたバケモノに近づく。
「あのさ、言ったよね?死人が出たらこっちが大変なんだってば。」
どうやらこのバケモノは銃撃の中、こいつらに近づき、照明器具を武器にしてこいつらの頭を殴ったらしい。
車にめり込んだ男達の頭にはガラスの破片が刺さっている。
うわぁ酷いことするねこの女子高校生。
一応男らの脈を確認しておこう。
「嘘でしょ。生きてる。こんな頭蓋骨骨折?みたいな状況で生きてたら生き地獄でしょ。」