白い狐は出会いの季節




……は?



「桜井さん!……目が覚めてよかった…。」



いや何で、


「なんで真唯がここに?……って言うかここ何処?」



「えと、説明すると長いのですが……、とにかく、今は
みんなの所に行きません?」



「みんなの……所??」



何、言ってるの?


ここに来たばかりの私にまだ居場所も無いわけで、それなのに私にみんながいるの????



「??どういう、事??」



あぁ!そっか、多分これは、夢なんだ。



だって今日知り合った真唯とこんなに出会うわけないもん。



きっと、さっきの夢だったんだ、



ほら、さっきの……



私の脳裏に、地獄絵図が蘇って来た。



「…っ…!!!!」



「!桜井さん、深く考えない方がいいです。ほら、みんな待ってますよ!行きましょう!」




真唯は私の手を引っ張って、部屋のドアを開けた。


そのドアの向こうには、






「あ、目覚めたみたいだね!」



「真唯、お疲れ様。」



「……。」




数人の人がいた。
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