白い狐は出会いの季節


「単刀直入に言う、君って何者?」





「……は?」




「正直に言うと君はどこからどう見ても普通の女子高生だ。でもね、君が起こした行動を見るとどうも一般人には見えないんだ」



「は、はあ」



そんな事言われたって、一般人じゃないと言われても、


ん?でも、ここに越してきたばかりだから一般人でもない?だな。



「ちょっと、その子混乱してる。もっとわかりやすく説明しなさいこの馬鹿」



「もう精神的にも今日疲れてるんでもっと優しくしてくれませんかね??」



「貴方はもっと出来る子だって先生知ってるからもっとわかりやすく話しなさい」




女の人が十七夜さんにそう促した。



「えーっとね、僕が車で突っ込む前。君は確か男子生徒に絡まれてたよね?」



コクリ、と頷く。



「で、車が電信柱に衝突!その衝動で電信柱もかなり壊れちゃったんだけど……」




そうだった、私は自分の記憶を頼りにその場面を思い出す。



そして、偶然男子生徒達も気絶、本当に助かったんだった。





「でもさ、本当は違ったんだよね」




「え」




「あの時、電信柱を壊したのは僕じゃなくて君だよ。車じゃなくて、君が素手であの電信柱を壊したんだ。そして君が男子生徒らを気絶させた、でしょ?」
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