白い狐は出会いの季節
「えー、めんどくさいなあもう、
何から言えばいい?君が入らなければいけない理由かな?」
「じゃあ、それからで……」
完全に光さんの流れに流されてるのを自覚して、若干自分に呆れながらも話を聞くことにした。
「まずは君の知らない裏の世界の話から!
花楓ちゃんみたいな子は無縁だったんだろうね。『暴走族』とか『不良』とかね。
高校生ぐらいになるとさ、悪い子達が集まっちゃっていっぱい不良グループが出来るんだよね曇天みたいな。」
「んで、やがてその不良グループはそれぞれの縄張りを持つんだよね。
最終的には色んなグループが敵対しあって喧嘩とか起きるんだ!「抗争」って呼ばれてるんだけど、」
「はい!短く説明して欲しいです!」
私はまた垂直に手を挙げる。
「えー?
まあ君が潰した「曇天」って結構暴力的なグループだから、生き残りがいたら君がいろんな人に狙われるだろうなーって、敵討ち?みたいな」
光さんは私の希望通りに短く説明してくれた。
さらっと、かなり凄いことをさらっといいやがった。