小さな二人
「では、デザイン画が出来た人からなんの花が必要かをリスト化してきてください
希望に添えないものもあるけど、それはうまくある花で代用してくださいね。」
「全っ然終わらなかった!」
「那月はこだわりすぎなんだよ!もっとこうダイナミックにさ!」
「真由子のその適当さわけてほしいーー(笑)」
「ちょっとーー!(笑)」
「私隆の部活終わるの待ちながらデザイン画進めてるね」
「そーでしたそーでしたーー
未来のダーリンに見せてあげなよねーー」
ニヤニヤしながら帰り支度を整える真由子に手でシッシっと追い払った
「じゃあまた明日ね!」
真由子に手を振り返し、机に向き直り一呼吸
「よし、やるか・・・」
廊下からは運動部の構内ランニングの元気な声
隆はバスケ部だし、体育館にいるはず
デザインもある程度決まってきたし、見に行ってみようかな・・・
教室を後にし、体育館に向かおうと廊下を歩いていた
季節はもう10月、やっぱり少し足が寒い
・・・・ん?電気ついてる?
普段は誰も使っていないはずの教室に明かりが灯っていた
誰か消し忘れたのかな・・・
教室のドアに手をかけ、少しだけ開けゆっくり中を覗き込んだ