小さな二人



「え・・・」


「と!いうことではい!


本人が元気なくてどうすんの?よくわかんないけど、元気出してね」



そう言って頭の上にデザイン画をポンとおいて


そのまま軽く撫でてくれた


その瞬間引っ込んでいた涙がポロポロと流れ落ちた















「なんか、ごめんなさい・・・」


「やーびっくりだけど全然おーけー!」


その後、泣き止まない私とオロオロしていたキャプテンの元に見回りの警備員がきて追い出され、一緒に帰らざるおえなくなってしまっていた。



駅まで歩いて10分
初めましての人とはやっぱり気まずい


「あーーまああれだよね、色々あったけど名前聞いてなかったよね!
俺は滝康太(たきこうた)果樹専攻科の三年!」


「あ、五十嵐那月です。フラワーデザイン専攻科の三年」


「那月ならー・・・・
「なー」だな!」


「え?」


「その方呼びやすいし!」


人懐っこい笑顔に、不思議とあだ名を付けられたのも嬉しくなった


その人懐っこさからか、気まずさは消え、私はさっき目の当たりにした出来事を勢いよく話しだしていた







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