はじまりの場所
忘年会が始まった。最初は支社長の挨拶。ちょっと長い。それから乾杯。ホテルだから乾杯はシャンパン。ビールでないのがまた非日常なのだ。
(いつもはビールがほとんどだもんね)
それぞれのテーブルに料理が出てきてお楽しみのディナータイムだ。
くー!美味しい!見た目もきれいだし食べるのもったいないけど食べるよ。幸せだよーたまらなーい!
忘年会は立食ではなくコースの料理で、毎年これを楽しみにしている。
幸せを噛み締めながら食べていると
「美味しいですね」と横から声をかけられた。
「はい。とっても!」
満面の笑みで左を見ると知らない男性だった。黒縁の眼鏡の奥の瞳が優しくこちらを見ている。まっすぐな黒髪、ぱっちりした二重。やさしそうな人だけど誰だっけ?
「ホテルで忘年会なんてすごいですね。前にいた営業所はいつも近くの居酒屋だったので。人も多いし全然違う」
ビールのグラスを片手にキョロキョロしながら話しかけてくる。
「そうですね。って私はずっとここなのでこれしか知りませんけど。毎年忘年会楽しみです。ホテルで食事なんてこの時しかないし。自分にご褒美って感じで」
それからはその人と会話しながら食事を続けた。話によると4月にうちの支社に異動してきたらしい。入れ違いだから知らないわけだ。
初対面だけど食事しながら話が弾む。美味しいですね、とか支社の話とか。
何か、楽しい。
(いつもはビールがほとんどだもんね)
それぞれのテーブルに料理が出てきてお楽しみのディナータイムだ。
くー!美味しい!見た目もきれいだし食べるのもったいないけど食べるよ。幸せだよーたまらなーい!
忘年会は立食ではなくコースの料理で、毎年これを楽しみにしている。
幸せを噛み締めながら食べていると
「美味しいですね」と横から声をかけられた。
「はい。とっても!」
満面の笑みで左を見ると知らない男性だった。黒縁の眼鏡の奥の瞳が優しくこちらを見ている。まっすぐな黒髪、ぱっちりした二重。やさしそうな人だけど誰だっけ?
「ホテルで忘年会なんてすごいですね。前にいた営業所はいつも近くの居酒屋だったので。人も多いし全然違う」
ビールのグラスを片手にキョロキョロしながら話しかけてくる。
「そうですね。って私はずっとここなのでこれしか知りませんけど。毎年忘年会楽しみです。ホテルで食事なんてこの時しかないし。自分にご褒美って感じで」
それからはその人と会話しながら食事を続けた。話によると4月にうちの支社に異動してきたらしい。入れ違いだから知らないわけだ。
初対面だけど食事しながら話が弾む。美味しいですね、とか支社の話とか。
何か、楽しい。