御曹司と愛されふたり暮らし
「キス以上のこと、しても、いい?」

そう聞かれ、私の顔がボッと熱くなる。


キス以上のこと。もちろん、いつかは……って思ってた。むしろ、一緒に暮らしていて、今までなにもなかった方がおかしかったのかも。

だけど、急に聞かれると戸惑ってしまう。


でも……。


私は自然と、コク、と首を縦に振っていた。



彼の右手が、スル、と私の服の中へと入ってくる。

私の素肌に、彼の右手が触れる。

くすぐったい感触と恥ずかしい感覚が混ざり合う。心臓が、より強くドキドキする。


彼の右手が、下着の上から私の胸に触れた時は、緊張で思わずビクッと身体が反応してしまった。


「ダ、ダメ……そこは……」

「ダメなの?」

「だって恥ずかしい……」

「逆効果だって……」

「え? きゃっ……」

彼は器用に私のブラを外し、胸に直に触ってくる。

やだっ、恥ずかしい!

身をよじって逃げようとするけれど、私の上に覆いかぶさっている彼がそれを許さない。


「花菜……」

「ん……っ」

胸を触られながら、また深いキスをされる。

ド、ドキドキしすぎて、おかしくなりそうだよ……っ!


「……こっちも、触っていい?」

そう言って彼の右手が、私の太ももを撫でる。

ドクン、と心臓が跳ねるけれど。私はやっぱり、なぜか「うん」と答えてしまって。


触れられるのは恥ずかしいのに、触れてほしいと思っているから……?


すると彼の手が、太ももから上がってきて……



……と、その時。




グ~……。




私とハルくんのお腹が、同時に鳴った。
< 161 / 180 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop