御曹司と愛されふたり暮らし
そして。


「花菜……俺のことどう思ってる?」

と、単刀直入に聞かれる。
突然のその質問に、私の顔はボッと火を灯したように熱くなる。


「なっ、なにを言って……⁉︎」

「俺は……正直、今まであんまり誰かのことを好きになったことがない。
お前が初恋で、別にそれをずっと引きずってたわけじゃないけど、真剣に誰かを好きになったのは……初恋のお前だけだったかもしれない」


突然の彼のその言葉に、私はドキドキして、その意味を解釈しようとすることもできずに、ただただ話の続きを聞くことしかできない。


すると……。



「正直、手を握ったりとか、無自覚だったと思う。でも、誰に対してもこんなことしてるわけでもない。お前だから。花菜だからそうしたいと思った。それはわかってほしい」


どうしよう。
心臓がバクバクしてうるさいし、それに恥ずかしすぎる。
でも……彼のまっすぐな視線から、目を逸らさない。



そして。



「花菜は俺のことどう思ってる? 俺は……多分、いつの間にか、すごく気になってる」

そう言われ、胸がキュッと締めつけられしまった。
ドキドキが最高潮だ。
それに、うれしくて涙が出そうになる……。好きって言われたわけじゃないのに……。

そうか。やっぱり、私。


この気持ちは、多分、きっと。



「私……」


でも、もう少しだけ内緒にさせて。



「私、も。気になってる」



本当は、好きだけど……。
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