雨のち君
イヤホンを付けたままバスに乗って家に帰る。

なんとなく窓の外を見ると、その中の風景のすべてに紅葉の黄色や赤が散りばめられていることに気づいた。
落ち葉が舞っている。
そっか。もう秋か。

私は秋が好き。だって、秋は儚いと思うから。
枯れ葉は秋の儚さの象徴。

永遠の美しさもあるけど、それだとその美しさに慣れちゃうからつまんない。
儚く、一瞬だとその一つ一つを大切にしたくなるから、その思う美しさも倍増する。

そんなことを考えながらバスに揺られること20分。
家に到着。

鍵を開けて家に入る
「ただいまー」
誰に言うわけでもない意味の無いあいさつをする。
私は一人暮らしだ。
< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop