猫な私の甘い恋
そして、女子達は私を囲み、質問をしてきた。

「貴方、彪様とさっき何してたの?」

うん。絶対それ聞かれると思った。しかも彪様って…気持ち悪いほど愛されてるな。

「聞かなくても分からない?」

私がそう言うと、女子達は崩れ落ちた。

「ど、どうしたの!?大丈夫?」

私が駆け寄った1人の女子がわけを話してくれた。

「みんなこの通り、彪様が大好きなの。彪様は優しくて、頭が良くて…みんなの憧れだった。みんな平等に接してくれた。
彼女はどんなに可愛い子がいても、つくらなかったし、告白しても彼女にはしてくれなかった。けれど、1人。貴方だけは見逃さなかった。これだけの女子がいて、一度たりとも彼女をつくらなかった彪様が心動かされた人。だから、私達は今この瞬間、貴方に負けたなって…彪様を支え、幸せにしてほしいなって、思ったの。それだけ。」

「そうなんだ。教えてくれてありがとう。」

彼女からわけを聞いた後、教室へ戻った。
< 10 / 156 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop