猫な私の甘い恋
ピンポン

白い三角屋根の家のインターホンを鳴らした。

「はーい。」

と、元気の良い声が家の何処からか聞こえて後からドタドタと足音が重なる。そしてドアノブを捻(ヒネ)られる。

ガチャ──

「おぉ!本当に麗だ!」

私を見た途端に歓声を上げる彪。

いや私じゃなかったら誰なんですか。

「あがれ。俺の部屋来い。」

手招きをする。私は流されるように玄関へ入った。

「こっちこっち。」

声のする方を見ると階段の真ん中あたりに彪がいた。

「え、私家に入っちゃっていいの?」

親がいないことが分かった私は少し心配になり聞いてみた。
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