猫な私の甘い恋
「ごめん。言い過ぎた。ただ、麗を見てたかった。」

その言葉も、胸に刺さる。

「嫌……。」

「え?」

私が小声で言った為、聞こえなかった彪が問い返してきた。

「もう嫌なの!」

彪の手を振り払い真正面から声を張り上げて言う。

「なんでいつも私の邪魔をするの?どうして私を困らせるの?」

「え?」

突然の出来事に動揺する彪。

「私は彪のこと、好きでもなんでもない。なのになんで諦めないで追いかけてくるの?分からない。」

「俺は麗が好きだから……!」

勇気を振り絞っているように見える。

「嘘でしょ?怖がってる。どうせ可愛いからなんでしょ。」
< 127 / 156 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop