猫な私の甘い恋
「ごめんな…さい。せっかく…一緒、に来てくださったのに……こんなんで。」

「いいよいいよ。デートより麗ちゃんの身体の方が大切だからね。家まで送っていくよ。」

そう言ってサッと私をお姫様抱っこする。

「えっ!降ろしてください!」

「そんなこと、言わないでよ…。」

急に悲しそうな声で颯さんは言った。

「へ?」

どうしたんだろう。まさか、私何か悪いこと言った!?

そして更に言葉を紡ぐ。

「僕だって、麗さんに頼られたいんだ。頼りに…してほしいんだ。全ての行動をさ、僕に悪いからって思って遠慮するんじゃなくて、少しは頼ってよ。」

颯さん…。

私は何を勘違いしていたんだろう。颯さんは私に頼ってほしかったんだ。

じゃあ、これからは少し、頼ろうかな。
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