猫な私の甘い恋
「家まで、お願いしますね?」

「ふ、いいよ。」

なんで笑うんですか?

そこだけ疑問に思った。

          ○

「……彪と隣?」

家に着くなり颯さんは隣の彪のことを聞いてきた。

「はい。でも大丈夫ですよ。何もないですし。あと、私は颯さんが好きなので。」

「……ずるいよ。その言い方。」

ずるいように言いましたんで。

颯さんは私をベッドに寝かせて、

「明日、学校でね。」

とだけ言い残して帰って行った。颯さんが帰った後、少し、ほんの少し。思ってしまった。

颯さんのこと、好きなのかな。

と。
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