猫な私の甘い恋
男の声に恐怖しか感じれなかった。そのままズルズルと何処かへ連れて行かれる。

やだ!どうしよう。どうしよう。

混乱する頭。目の前の状況をなんとかしたいが何も出来やしない。思わず涙が頬を伝う。

ドサッ

「きゃっ!」

私は何かの上に寝かせられた。手の感触からしてベッドに違いない。

「さぁ始めようか。」

両腕を掴んだ男が私の顔を覗き込む。

「や、だ。」

震える手。今すぐにでも叫びたいが恐怖で声が出てこない。

「嫌…。」

男はもう私の身体を触っていた。

もう…声が出ない。助けて……彪。

ふいに浮かんだ彪の名前。もうこのまま意識が飛んでほしい。そう思っていると──
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