猫な私の甘い恋
「失礼します。」

入るときにそう告げる。

私が職員室を見渡していると何処からか「あっ来た来た。」と、言う声が聞こえた。

その声の主は私の前まで来て、一礼した。私もそれに続いて礼をする。顔を上げると、優しそうに笑顔をほころばせている彼女の顔が目に入った。

「初めまして。貴方が『色波 麗』さん？」

笑顔で彼女は私に問う。

「はい。そうです。貴方はどちら様で？」

彼女は首を傾げた後、「あっ。」と声を漏らし、私に話しかける。

「ごめんなさい。名前まだ言ってなかったわね。私は夜国 代奈(やぐに よな)。貴方のクラスの先生よ。よろしくね。」

「こちらこそ、よろしくお願いします。」

私が挨拶をした後、代奈先生は時計に目をやっていた。

「えっ！もうこんな時間！麗さんついてきて。教室に行くわ。」

言われた通り、私は代奈先生についていった。
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