猫な私の甘い恋
よくもまぁそんな言葉がスラスラと出てきますね。キモイ。

「や、やっぱり私いいや。し、失礼します!」

あ!愛ちゃん…。

私は彪を見た。なんだか不機嫌なオーラを醸(カモ)し出していた。そして私の視線に気付いて、

「あーせっかく麗の為に捕ったのに愛に渡そうとするなんてな。いいか?ちゃんと持ってろ。分かったな?」

「わ、分かったよ。」

私命令されてない?

「よし。じゃあ行くぞ。」

そう言うと彪は再び私の手を取る。

「ちょっ!手!離して!」

焦る私を無視して彪は歩く。

「いいじゃん。彼氏いるわけじゃねーんだし。というか俺が彼氏ってことになってるだよな?なら尚更いいじゃねーか。」

「ちょっと勝手に話を進めないでよ!」
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