猫な私の甘い恋
「それにしてもこの坂どうにかならないかな。長すぎるんだけど。」

あ、裏になった?

みんな共通の道に出たので裏バージョンに入った。

「うん。そうだね。大変。」

坂で疲れ果てて死ねばいいのに。

「彪様!おはようございます!」「彪様!いい天気ですね!」「彪様!今日の朝にお菓子作って来たんですけど一緒にどうですか?」

…………。相変わらずのご様子で。

坂を上り始めてから彪の周りには沢山の女子が群がっていた。

「あー…っと先行ってるね。」

彪を見ているとなんだか嫌な気持ちになる。だから私は彪より先を行った。

彪は女子の言葉に応えるので精一杯のようで私に返事はかえってこなかった。

          ○
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