猫な私の甘い恋
教室にたどり着くと男子が私に寄ってきた。

やだキモイ。

寄ってくる男子を無視して通り抜け、自分の席に腰を下ろす。鞄(カバン)から筆記用具などを引っ張り出し机にしまい込む。

「ふぅ。」

一息吐く。

「あの……い、いかな?」

隣の席に座る肩まで伸びる黒髪の似合う女子が話しかけてきた。なんだか気が弱そう。

「どうしたの?」

笑顔で言った。男子も笑顔になる。お願い。キモイから本当に止めて。

「彪様の彼女なんだよね?」

「うん。」

即答しといた。ややこしくなるのは嫌だから。

「そっか。いいな。彪様のクラス知ってるんだよね勿論。」

「知らないよ。」
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