猫な私の甘い恋
「ん?」

笑顔でこちらを見てくる。やっぱり天然かな?

「なんでこんな場所に連れて来たかって聞いてるの!私を困らせたいわけ?」

「んー…。」

悩んでいるような素振りをしながら私の近くまで歩いてくる。そして──

「困らせたいかな。」

と──私の顔を覗き込んで言った。

「へ?」

呆然としている私は置いておかれ、続きを紡ぐ。その間に床へと腰を下ろす。

「俺は麗が好き。なのに俺の告白にOKしてくれなかった麗が不思議だった。俺はいろいろな奴に告白された。全て断ってきた。」

なんて女心の分からない人なのでしょう。

「みんな俺が好きで……誰にも断られないと思ってた。」

最低な自己主張ですね。
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