猫な私の甘い恋
         ○

昼休み。私の教室にあいつはやってきた。あいつを観察していると、周りの女子達を優しそうな笑顔で自分の教室に帰らせていた。

そして見ている私に気付き、手招きをした。

な、なんで私?私あんたのこと別に好きでもなんでもないんだけど。しょうがない。行ってやるか。

私は席を立ち、あいつのところへと向かった。私があいつの目の前まで行くと…こいつは私の手を取り、走り出した。

「えっ?ちょっ!何!?説明なしですか~!」

          ○

えっと…校舎の外に連れて行かれちゃったよ。どうしよう。

戸惑う私にあいつは話しかけてきた。

「初めまして。俺、彪(ひゅう)。よろしくな。」

「あ、うん。よろしく……じゃなくて!どうして私をこんなところまで連れてきたの?」

「だって俺モテてんじゃん?」

自分で言う?
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