猫な私の甘い恋
「いっいえ!どちらかというと嬉しいです!」

首と両手を必死に左右に振る。

「そっか。ありがと。麗さんの気持ち、教えてくれて。また来るよ。じゃあまたね。」

私に1度手を振ってから颯さんは行ってしまった。

格好いいなぁ。

颯さんに憧れを抱きながら暖かい目で見送った。

「……男子さん達、もういいでしょ?」

男子は問いただされると教室や廊下、あちらこちらに散らばって行った。

はぁ…面倒くさい。呑気に休んでもいられないじゃない。

私は椅子に深く座り直す。

「はーい。授業始めまーす。」

最悪なタイミングでまたもや代奈先生が教室へ入って来た。

空気、読もうよ。

小さなため息を零(コボ)し、勉強へと頭を切り替えるのだった。
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