大人スイーツと一緒に
このホテルは私達の職場のホテルとは反対側に位置しているので、夜景も風景も違って見えるのだろう。


「私達、こんな綺麗な場所の近くで働いてたんだね。職場からも夜景見えるけど、ここからだとまた違って見えるんだね」


ずっと見てても飽きないと思えるほどの夜景に目が釘付けになっていた私を、湊が背後から抱きしめた。


「一緒に仕事しててもフロントとパティシエじゃシフトもすれ違いばっかりで、なかなか会えなくてごめんね」


今日はいつも以上に強く抱きしめられて、身動きがとれない。


お互いが遅番の時に寮(ホテル指定のアパート)で会う時にじゃれ合ってる時には感じ無くなっていた、胸の高鳴り。


今日は久しぶりにドキドキしている。


大好きなのは変わらないのだが、2年も一緒に居たら安心感の方が大きくて、恋をしているっていうドキドキな感覚は無くなっていた様に思える。


「湊…」


抱き締めている湊の腕をギュッと掴んだ。


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