新選組と最強少年剣士
いきなりのことで戸惑う。


「んんん‥‥‥?どうしたの?」


「お疲れ様」


「ああ、ありがとう‥‥‥」


やっぱり皆して子ども扱い‥‥‥‥


ちくしょう僕は歴とした高校生なのに‥‥‥!


高校生も子供かって?


そうだけどそうじゃないだろ!?


こう!皆が僕を見る目が、小さな子どもの成長を見守るみたいなそれなんだよっ!!!


もう少し身長が‥‥‥欲しい‥‥‥


だがしかし、頭撫でられるのは…嫌いじゃ…ないんだよなぁ。


「剣壱」


「ん〜?」


「剣壱は、新選組のことをどう思ってる?」


不意に撫でられていた手が止まり、主計の視線が伏せられる。


「いきなりどうしたのさ」


変なの、と笑ってみるが、主計の視線は伏せられたままだ。


ダラリと手が滑り落ちるように下ろされる。


そんな主計の顔を覗き混み、僕は目を合わせて聞く。


「道に迷ってるの?」


「え?」


「迷子みたいな目してるよ〜」


「そう?」


今の新選組‥‥‥


うーん、そう聞かれると答え方に困るなぁ。


「新選組の皆には、感謝してるよ」


「感謝?」


「こんな僕を受け入れてくれたし、仕事もくれるからね」


ここ追い出されたら住むとこないし。
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