天空の覇者
"ドカ〜ン!"

幸いにもバランス崩す事無く全弾発射出来た。

「や、柳瀬三尉…怪獣は?」

おどおどと原田が俺に伺いをたてる…

ほぼ背中を木っ端微塵に吹っ飛ばしたんだ…脳が無ければ怪獣だって…

血まみれでヨロヨロ泳いでた怪獣だったが突然力を失い海中に没して行った。

「なんとか片付いたな…平尾っ大丈夫か?」

俺は墜落寸前でヨタヨタしてる平尾に声をかけた。

「だ…大丈夫…ですよ…あれぐらい…どうって事無ぇし…」

レシーバー越しに途切れ途切れの返事と歯がガタガタ鳴る音が聞こえる。

「強がるな…歯がガタガタ鳴ってるのレシーバー越しで全部聞こえてるぞ。ただ機体を海に棄てんやったけん助かった」

コイツは次の作戦じゃ使えないな…

いよいよ追い詰められてる…

「全機帰投!」

それでも俺達は戦い続けなきゃならない。
< 146 / 404 >

この作品をシェア

pagetop