天空の覇者
「バ、バカ…俺は明日、明後日死ぬかもしれん…仮に助かったとしても…いずれ裁かれて銃殺刑を待つだけの男だぞ。それを待つって…」

「それでも…1日でも長く生きてて欲しい。だから絶対死なないで」

千里の目から溢れんばかりの涙がこぼれ落ちた。

こんな意地っ張りで頑固な…だけど最高にいい女のコイツを泣かすなんて…俺はバカだ。大バカ野郎だよ…だけど…

俺は何も言えなかった。

言える訳無いよ。

少なくとも俺の大して長くない人生でこれほど俺を愛してくれた女なんて他に居なかったから…
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