天空の覇者

明るい見通しは…あるのか?

結局…その日の裁判は検察側、弁護側…双方妥協点を見出だせぬまま終わった。

俺としては、年若い小田部弁護士が、ああまで攻撃的な弁護姿勢を見せるとは思わなかった。

とはいえ…絶望的状況が劣勢に変わっただけで根本的には何も明るい見通しなど無いのだが…

「あちらとは、根本的に隔たりがありますからね…最初からすんなり行くとは思ってませんから、くれぐれも悲観的にならないように…」

小田部弁護士は、そう言ってくれたが

「とりあえず…ソッコー銃殺刑が何日か生き長らえたんだから…まぁ運は、いいんだろう」

そうは言ってみたものの…

やっぱり気分のいい物じゃないよな…
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