天空の覇者
しばらく走って裁判所の門の外で弁護士に追いついた。

ハァハァ息を弾ませながら

(さぁ〜何って言って切り出そうか?)

って事考えてたら

「僕に何の用ですか?」

背を向けたまま落ち着き払った声を返して来やがったよ…

気付いてたんかよ…

こっちは、まだ心の準備が出来て無いってのに…

だから

「さっきの裁判…傍聴席で見よったっちゃけど…」

こんな事しか口に出やしないよ…

「アレを見てましたか…まぁアレが僕のやり方なものですから…少々の批判は甘んじて受けますけど方針を変えるつもりは、ありませんから」

そう言ってヤツは振り向いた。
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