天空の覇者
「勇ましい裁判方針やね。それも有明の依頼なんかい?」

彼の方針を素直に評価した上で有明の名前を出すと、裁判中には、見せる事さえ無かった表情を浮かべ

「どうやら、あなたは柳瀬氏の関係者のようですね。有明さんの事も御存知って事は詳細も承知済みって事ですか…参ったな…これじゃあ何の事ですか?ってとぼける訳には、いかないか…」

そう言いながら頭をボリボリかいた後

「基本的に関係者に裁判の事を話す訳には、いかないんですが…待ち伏せするぐらいだから、そんな一般論が通用する相手でも無さそうだし…」

そう言いながら、あたしの腕を掴み

「場所を変えましょう」

それだけ言って歩きだした。
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