ever after
今日ばかりはいつもブラックスーツではなく、白いフロックコート姿だ。
胸に差した白薔薇のブートニアが、なんとなく気恥ずかしい。
「……綺麗だ」
気の利かないひと言を口にする。
でも、彼女は嬉しそうにはにかんだ。
「あなたも、素敵」
「クリスマスじゃなくてごめん。仕事があるから、どうしても無理だった」
「ううん、とっても幸せ。夢を叶えてくれて――ありがとう」
この日、僕の中で忘れられない花嫁は、愛する“妻”になった。
~fin~
胸に差した白薔薇のブートニアが、なんとなく気恥ずかしい。
「……綺麗だ」
気の利かないひと言を口にする。
でも、彼女は嬉しそうにはにかんだ。
「あなたも、素敵」
「クリスマスじゃなくてごめん。仕事があるから、どうしても無理だった」
「ううん、とっても幸せ。夢を叶えてくれて――ありがとう」
この日、僕の中で忘れられない花嫁は、愛する“妻”になった。
~fin~