溺愛の定義
「帰りにさ、美羽ママの好きなブーランジェリーに寄ろうよ。美羽もあの店のデニッシュ好きだろ?」

「ありがと。ママ喜ぶよ」

私だけじゃなくてママの好みも押さえてるってどれだけマメなんだか。

流石、頭脳が優秀な人はなんでも覚えられるんだなー。

「違うよ?おれと美羽の事応援して欲しいから押さえてるだけ」


へ!?わたしの考えてる事、なんで分かった?


本気に驚いたら、悠人にクスッと笑われた。

「美羽はさ、なんだかんだ言って俺を信じ過ぎだね。俺はそんな善人じゃないよ」

にっこりと笑った悠人の顔が目の前に来る。
これは近過ぎる。

「美羽は本当、可愛い。可愛いすぎ」

頬からチュッと音がした。

「ゆ、悠人!?」

頬を押さえて叫ぶ。
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