恋花火
私のとなりの席は篠崎。 くじ引きで偶然となりになれた。 
あの時はほんとにうれしかったな…


「……原…相原!!」


「…何?」


「このCDさー、…」


いつも通り、篠崎は話しかけてくれる。 
だけど、瑞穂が気になってあいずちしか出来なかった。 


「今日は―、修学旅行の班を決めるぞー!」


そっか。今日は班を決める日だった。瑞穂と一緒になろうねって話してんだ。 


「ゆりっ!こっちこっち!!」


班を決めるのは自由だったのでみんな友達と一緒にしている。 


「ゆり…あたしさぁ、出来たら篠崎となりたいなぁ」

それを聞いて胸が傷んだ。
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