校庭に置いてきたポニーテールの頃
その瞬間、私が掴んでいる方のヒロの手とは逆の手が私の頭の方に伸びてきて、ふわっと髪の上をゆっくりと滑るように触れられた。
私は恥ずかしくなって目をつぶり、さらに息まで止めていた。
「……あっ、ごめん!俺、つい」
髪を触っていた手の平も、私につままれていたウインドブレーカーの袖も振りほどくような勢いで、ヒロは私から離れた。
……つい?その先はなんて言おうとしたの?
確かにさっきヒロの手が私の頭に触れたはずだったのに、それが夢か幻のように記憶が曖昧になっている。
心臓の音だけがうるさくて、体全体で鼓動を打っているみたい。
今もう一度触れられたら、きっとドキドキしていることがバレてしまいそう。
私は恥ずかしくなって目をつぶり、さらに息まで止めていた。
「……あっ、ごめん!俺、つい」
髪を触っていた手の平も、私につままれていたウインドブレーカーの袖も振りほどくような勢いで、ヒロは私から離れた。
……つい?その先はなんて言おうとしたの?
確かにさっきヒロの手が私の頭に触れたはずだったのに、それが夢か幻のように記憶が曖昧になっている。
心臓の音だけがうるさくて、体全体で鼓動を打っているみたい。
今もう一度触れられたら、きっとドキドキしていることがバレてしまいそう。