校庭に置いてきたポニーテールの頃
金曜日の夜はだいたい、実家に住んでいる大樹が私の家に泊まりにくることが多い。

私がご飯を作ることがほとんどだけど、たまに飲みに行くと私が大樹の分までお金を払う。


そこまでしてでも大樹に会いたいのは私の方なのだ。

そしてそんな私の気持ちも大樹はすべてわかっている。


大樹は私と別れた後、浮気相手の女と付き合ったようだが、それも結局一ヶ月しか持たなかった。

もちろんその間はここに来ることはなかったが、今はこうして私のところに戻ってきてくれた。


この先も私達はきっとこんな感じなのだろう。

何も根拠はないけれど、最後に大樹が戻って来る場所は私のところであると信じている。

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