校庭に置いてきたポニーテールの頃
どっちみち今のままではいけないとは思っていたんだ。

私の覚悟も、ヒロに対しても、全部が中途半端だったから。


そしてどっちを選んでも、大嶋が私を応援してくれるって言ってるんだよね。

今の私にとってはそれが本当に心強く思えた。


……よし、しっかりしなきゃ。

自分のルーズリーフを一枚用意して、ペンケースからカラーペンも取り出した。


ほぼ勢いで、今の決意をルーズリーフに大きく書く。

これだって気まぐれな勢いかもしれない。そして、書いたらもう後戻りはできないのはわかっている。


勢いがついている今の瞬間じゃないと、また迷ってしまいそうだったんだ。

私は前を向いたまま、後ろにいる大嶋にそれを渡した。


『あきらめる!だけど泣かない!』


大嶋が私の書いた文字の下に『ガンバレ』って書いてから私に戻してくれた。

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