校庭に置いてきたポニーテールの頃
時計を見ながら、授業が終わるのをドキドキしながら待っている。

さっきから、次の休み時間の行動について計画していたんだ。


チャイムが鳴って、日直が号令をかけ終わったと同時に、私は立ち上がってマナとヒロの席に早足で向かった。

「あっか。数学は何点だったの?」

「うん、90点」


ヒロは私が近くに来たことに驚いていたように見えた。

すぐに立ち上がり、気まずそうにここから離れようとしているから。


「ねえ、ヒロは?」

「……え?」


私は勇気を出してヒロに聞いてみた。

さり気なく装ったつもりだったけど、ヒロは突然私に声をかけられ戸惑っているみたいだった。

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