校庭に置いてきたポニーテールの頃
職員用の駐車場に車を停めてから、私達もみんなのいる桜の木に向かう。

大人になってからも車で双葉中の前を通ったことはあったけど、学校の敷地内に入るのは卒業以来だと思う。


近くで見上げた校舎は、あの時から何も変わらないように見える。

しかし、少子化のせいなのかわからないけど、美術室があった旧校舎は取り壊されていたようだ。


「浅倉に宮西か!元気そうだな!」

「先生、久しぶり!すっかりおっさんじゃん」


当時30代だった中井先生は、現在は48歳。

私達の卒業と同時に、旭川の中学校へ転勤になっていたはず。

そして、現在は釧路の中学校で教頭として働いているようだ。


顔は少し老いた気がするけど、元気そうでよかった。

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